ハングルの概要 「ハングル」は韓国語で「한글」という。ハングル(한글)は、韓国語の文字であり、韓国と北朝鮮で使用されている表音文字体系です。ハングルは、15世紀に世宗大王によって作られ、当初は「訓民正音(훈민정음)」と呼ばれていました。これにより、韓国語の表記が劇的に簡便になり、広く一般の人々にも文字を学ぶ機会を提供しました。1.科学的に設計された文字 ハングルは、音声の仕組みに基づいて設計された表音文字です。韓国語の音を正確に表現するために、音を構成する基本的な要素(口の形や舌の位置)に基づいた文字が作られました。これにより、言葉の発音と文字が密接に結びついており、学習が比較的容易です。 2.24の基本字母 ハングルは、14個の子音と10個の母音から成り立っています。これらの基本的な音を組み合わせることで、韓国語のほとんどの音を表すことができます。 子音と母音を組み合わせて一つの音節を作り、その音節が集まって単語になります。例えば、「한(han)」や「글(geul)」などの音節が一つの単語を成します。 3.文字の組み合わせによる音節 ハングルの特徴的な点は、文字が「音節単位」で組み合わさることです。一つの音節は、子音 + 母音または子音 + 母音 + 子音という構造を持ちます。音節ごとに区切られて書かれ、視覚的にわかりやすいです。 4.学びやすさ ハングルは、他の多くの言語の文字体系に比べて非常に覚えやすいです。文字はシンプルで、視覚的にも理解しやすいため、わずか数時間で基本的なハングルを覚えることができます。 文字自体が発音に基づいており、例えば「ㅏ(a)」や「ㅗ(o)」など、直感的に覚えやすい形になっています。 5.歴史的背景 ハングルは元々、当時の韓国の支配階級であった文人(官僚や知識人)が使っていた漢字を普及させるために、庶民が学びやすい文字として開発されました。これによって、文字を学ぶ難易度が大きく下がり、広く民衆にも使われるようになりました。 訓民正音は、ハングルが作られた当初の目的を示す書物であり、「民衆が使いやすいように」という考えが込められています。 6.ハングルの現代的な使用 現在では、韓国と北朝鮮の両国で公式の文字体系として使用されています。日本語の「ひらがな」や「カタカナ」と同じように、ハングルは日常的な書き言葉で広く利用されており、新聞、書籍、インターネット、広告など、さまざまな媒体で見ることができます。 |
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韓国語の文字、ハングル(한글) 한글(ハングル)は朝鮮半島の言葉を書き表す文字のことで、表音文字(소리 글자、표음 문자)である。韓国では古くから中国からの한자(漢字、ハンチャ)を使ったが、多くの人々がより簡単に文字を使えるようにするため、朝鮮第4代王の世宗大王(세종대왕:在位1418-50)が学者らを集め、1443年に現在のハングルのもととなる「訓民正音(훈민정음、フンミンジョンウム)」を完成させた。つまり、作られたときは「訓民正音」(훈민정음)と呼ばれたが、日本による植民地統治時代(1910-45)、民族意識に目覚めたことによって「ハングル」(意味:偉大な文字)と名づけられた。ハングルには、固有語(もともとのハングル固有の言葉)、漢字語(漢字をハングル読みしたもの)、外来語(漢字以外の外国語から入ってきた語彙)という3種類の語彙がある。かつては漢字も併用して使っていたが、現在は一部の新聞や法律書籍以外ほとんどの場合、ハングルのみ使用する。北朝鮮では조선글자(チョソングルチャ)と呼んでいる。<ハングルは40の音韻(음운)で構成> ハングル文字は母音と子音で構成されている。子音は口と舌の位置や模様の発音器官を、母音は「天(・)地(ㅡ)人(ㅣ)」の東洋思想を基づいて作られた。 ・母音(모음)は全部21個(=基本母音10個+合成母音11個) ・子音(자음)は全部19個(=基本子音10個+激音4個+濃音5個) |