若鶏を一羽まるごと使った保養食 「サムゲタン」は韓国語で「삼계탕」という。暑い夏に食べるスタミナ料理といえば、日本ではウナギをイメージしますが、韓国ではサムゲタン(参鶏湯)を食べる。サムゲタンは若鶏の内臓を取り出し、高麗人参、ナツメ、ニンニク、銀杏などの韓方薬剤やもち米をいれ、じっくり煮込んだ料理。もち米や韓方薬材、鶏肉のエキスがしっかり染み出たスープを飲み、鶏肉は塩につけながら食べる。韓国では暑い夏を乗り切るための保養食として知られている。
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三伏(サンボク)の日に食べるスタミナ料理 夏のスタミナ料理、ウナギは土用の丑の日に食べるが、韓国では三伏(삼복)の日にサムゲタンを食べる。この日になると、サムゲタンの専門店は行列ができるほど。「三伏」とは全部で3日ある「伏日(복일)」の総称。夏至のあと3回目、4回目の庚(경)の日と、立秋後の最初の庚の日である。最初の伏日を「初伏(초복)」といい、2回目を「中伏(중복)」、そして最後を「末伏(말복)」という。夏の暑い時期に韓国を訪れたら、サムゲタンを食べてみると良い。
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鶏肉と高麗人参で夏バテ予防! サムゲタンは「保養食」というだけあって、体によい料理。特に鶏のむね肉にはイミダぺプチドという疲労回復物質が含まれており、夏バテにも効果的である。サムゲタンは高麗人参の「参(삼)」と鶏肉の「鶏(계)」という漢字をあてるだけあり、高麗人参の存在感も大きいといえる。サポニンがたっぷり含まれた高麗人参は代謝を良くし、疲れをとる効果もあるのだそう。まさに夏バテにも効果的である。ナツメや銀杏をはじめ、お店によってさまざまな韓方薬剤が使われている。
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